2025/05/22
山椒と麻婆豆腐
麻婆豆腐の由来とアンダリマン山椒の可能性
昨日の失敗に懲りて、本日は慎重に進めていきます。
[アンダリマン山椒との出会い]
既に7〜8年前になりますが、インドネシア工業省研究所でノニやブアメラの共同研究を行っていたところ、女性研究者(ボゴール農業大学の修士課程在学)が日本人の私に山椒の話を持ち掛けてきました。
アンダリマン山椒の新しい食品の研究開発を行っていました。
実際、彼女の作った漬物用の料理を食べさせていただきました。
ただ、インドネシアのスマトラ島が産地のため、興味はありましたが現地を訪問する機会を逃しましたが、インドネシアの山椒については脳裏から離れません。
日本の山椒としては兵庫県養父市朝倉を起源とする朝倉山椒が主流ですが、上高地の通った高校のすぐそばでした。
また、実家には朝倉山椒を植わっており、実・葉は母の特異な保存食品(料理方法は不明)でした。
このようなことから、インドネシアに朝倉山椒の一大栽培農園を夢見たこともあったので、余計に興味はありました。
[麻婆豆腐(マーボー豆腐)]
上高地は、特段麻婆豆腐が好きなわけでないですが、山椒を調査する中で麻婆豆腐に出会いました。
麻婆豆腐の名前の由来は非常に面白く、恐らく皆様もご存じないと思いお知らせします。
(ご存じの方にとっては、常識だと思われるでしょうがご勘弁ください。)
清朝末期ですから19世紀末だと思いますが、中国四川省の陳劉さんという既婚女性が考案されました。
陳さんの顔には「あばた」があったため、あばたを意味する「麻」と既婚女性を意味する「婆」に因み、「陳麻婆豆腐」と呼ばれるようになったそうです。
女性に対して非常に失礼な表現であり、「あばた女の作った料理」を意味する命名は辛らつなものです。
唐辛子のヒリヒリとした辛さを意味する「辣味」と山椒の痺れるような感覚を引き起こす「麻味」を特徴としていることか「麻辣豆腐」(マーラー豆腐?)と呼ばれることもあるようです。
日本の中華料理店では、山椒を抜いているものがほとんどのようです。
最も「麻婆豆腐」に使われる山椒は花椒といい、華北山椒を用いた香辛料です。
日本の山椒と比較し芳香性や辛味の点で劣っています。
今週、東京赤坂で「陳麻婆豆腐」と大きく書かれた中華料理店を見ました。
本場四川省の麻婆豆腐を提供しているのかもしれません。次回、試してみましょう。
また、アンダリマン山椒は大阪の中華料理店がお使いになっていますが、どの料理に使っているのかは不明ですので、機会があれば所望したいと思います。
日本の麻婆豆腐に香味あふれ、舌がしびれるアンダイマン山椒を使った日本発の麻婆豆腐が広がればと願うばかりです。

[アンダリマン山椒の原産地へ]
昨年、2024年2月に念願のアンダリマン山椒の産地、インドネシア、スマトラ島のトバ湖に行きました。
2度目のスマトラ島ですが、インドネシア人の憧れ、風光明媚、また異種文化の地、世界最大のカルデラ湖であるトバ湖とその周辺で原産のアンダリマン山椒を調査する機会が得ました。
「アンダリマン山椒の秘境を旅して:思えば遠くに来たものだ」の心境です。
北緯2度、東経98度、赤道直下のトバ湖はインドネシア人憧れのリゾート地。
バタク族の家屋には特徴があり、人々はキリスト教徒、お店にはビールが多数冷やされビール好きな私にとっては天国、イスラム教徒のジャワ島とは全く異なるムード。
収穫時には早い2月でしたがトバ湖の島の山椒の木を観察、ついで栽培地の多数に山椒の木を現地の専門化に案内して頂きました、
アンダリマン山椒を使ったサンバルというソースの上品な香り・味で現地料理を楽しんできました。
アンダリマン山椒の栽培・製造・商品開発・輸出業者は、ヨーロッパだけでなく日本への輸出に期待を示しています。

世界一のカルデラ湖のトバ湖 トバ湖のお店、青い山椒の実を販売


バタク族の伝統的な家屋 バタク族はビールを好む、飲用は許可されている


アンダリマン山椒農園 乾燥中のアンダリマン山椒の種子


バタク族の手料理 アンダリマン山椒のサンバル
サンバルはインドネシア人にとっては必須の調味料
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