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2025/09/02
フランス領ポリネシアでの原爆実験

仏領ポリネシア全土で放射能被害

 

2006年2月10日、読売新聞、国際12版
南太平洋のフランス海外領土、仏領ポロネシアでフランスが1960〜70年代に行った大気圏内核実験について、ポリネシア領土議会の調査委員会は報告書をまとめ領土議会に提出する。

この報告書では、この大気圏内核実験によりタヒチ島を含む全土で放射能物質の降下による健康被害などが出ていたことをまとめている。
(その他共同ニュース朝日新聞, 「ビキニ核実験人体実験消えぬ疑惑」でも同様のニュース)

フランスは当初アフリカの殖民地アルジェリアのサハラ砂漠で継続した核実験を行う予定であったが、アルジェリアの独立によって断念。
大戦後の約束を反故にしてタヒチの独立を阻止し、アメリカに追随する形で南太平洋での大気圏内核実験を行った。
1966年から1974年の間に大気圏内核実験は46回、世界中からの非難のためその後は岩礁外地下実験を1996年までに146回、計193回の核実験を行った。

フランス政府はこれまで実験による住民への放射能被害はなかったと主張してきたが、今回の調査で実験施設から1200km離れたタヒチ本島まで放射性物質が降下したと結論している。

調査は2005年7月から2006年1月にかけて実施され、仏領ポリネシアの政府高官や医療専門家、保健職員らへの聞き取り、核実験施設のあったムルロア、ファンガタウファ両岩礁に近いガンビエル諸島とトゥアモトゥ諸島での現地調査も行った。

放射能被害としては、甲状腺がん急性白血病先天性奇形の症例が領土住民の間に増加している事が判明した。
また、現地の土壌や植物のサンプルから放射性物質の痕跡が検出されている。

今回の調査報告書の全貌は不明だが、今までフランス政府によって秘密とされた部分が解明されたと思われる。
実際、岩礁外核実験の場合でも放射性物質が海水とともに島内に流れ込み被害が出た事、岩礁外には多量の核廃棄物が放置されているとの事。実験に携わった元軍人のがん発症率は同年代平均の2倍近く、フランスでは訴訟中である。

ノート:ポリネシアとは
    ハワイ諸島、ニュージランド、イースター島を結ぶ、一辺約8,000kmの巨大な三角形の内側に位置する島々の総称。
    これらの島々には、サモア、トンガ、ツバル、クック、マルキーズなどの諸島が含まれる。
    1万年前頃から東南アジアでは農耕が始まっていたが、この時点ではポリネシアには人間は住んでおらず、幻の航海者「ラピタ人」が
    西ポリネシアのトンガ、サモアにたどり着いたのは、せいぜい3,000年前である。
    約2,000年前ラピタ人はクック島、ソシエテ諸島、マルキーズ諸島などの東ポリネシアに到達。
    ついでハワイ諸島、1,000年前(西暦1,000年)にイースター島やニュージランドにも移住。

ノート:ポリネシア原産の有用植物
    パンダヌス(赤い果実ブアメラとは異なる)、ココナッツ、パーム、木生シダ

    ラピタ人にもたらされた東南アジア起源の栽培種
    タロ、ヤム、バナナ、マンゴー、サトウキビ、ブレッド・フルーツ、アップル、プラム、チェストナッツ、アーモンド、など
          ノニもインドネシアからラピタ人によってもたらされた薬用果実果実である。

ノート:放射性物質
    原爆により生じる人工放射性核種のことであり、以下の種類と性質を示す。
 

射性核種 放射能の強度(Bq/g) 半減期 特徴
セシウム137 3兆2000万 30年 半減期が30年と長く、土壌粒子と結合しやすいため長期間地表に存在。
地面から放射線を放出し続け、農作物にも取り込まれ、長期汚染の原因。
ヨウ素131 4600 兆 8日 必須微量元素で甲状腺ホルモンの成分であるため、集中して甲状腺に蓄積し、甲状腺がんを発症。半年で消滅するが、がん発生は5〜10年後に。
キセノン133 6900 兆 5.3日 重い気体で放射能雲発生時に強烈な放射線放出すが、放射能雲消失により消滅
クリプトン88 290 京 2.8時間


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