2024/06/24
人食いバクテリア感染症
人食いバクテリアによる感染症
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
劇症型溶血性連鎖球菌感染症は突発的に発症し、急速に多臓器不全に進行するβ溶血を示すレンサ球菌による敗血症性ショック病態と云われ、世界的に流行しているとの事。
センセーショナルなニュースとして、メデイアなどで「人食いバクテリア」といった病名で報道されていますが、2024年日本では150例ほどの方が罹患しているようです。
私が子供の頃は溶連菌として、特に子供の病気で突然浮腫が置きて感染が確認されます。
小学校時代友人が感染し、腎機能不全に陥った例がありました。回復しましたが。
昨日、久しぶりに美容室に行きましたが、その店長が劇症型溶連菌症で入院されていると知りました。
身近に発症した方がおられたことに大いにびっくりです。
溶連菌感染は昔は子供の病気でしたが、いまは50歳ぐらいからの成人が感染し、世界的には30％を超える致死率と云われる、手ごわい病気です。
溶連菌にはいくつもの株がありますが、どうも免疫低下によって発症するようです。
コロナワクチン接種との関係はこれから明らかにされるかもしれません。
溶連菌感染症だけでなくウイルス感染などの温床は喉の奥にある扁桃です。
扁桃には、口蓋扁桃、舌扁桃、咽頭扁桃、耳管扁桃があり、リンパ組織として細菌、ウイルスからの感染防衛の働きをしています。
神尾記念病院よりの図
口蓋扁桃の顕微鏡標本をよく観察したものですが、元気な動物でも好中球やリンパ球が密集しています。
溶連菌は扁桃で処理されるのですが、処理されない場合は全身に広がり、急性腎機能障害や四肢の疼痛、腫脹、 発熱、血圧低下などを起こします。
発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的に起きる場合もあり、発病後数十時間以内には軟部組織壊死、急性腎不全、成人型呼吸窮迫症候群 （ARDS）、播種性血管内凝固症候群（DIC）、多臓器不全（MOF）を引き起こし、ショック状態から死に至ることもあります。
溶連菌はヒトの常在菌ですので通常は悪さはしないのですが、免疫低下などがある場合は上述のような症状を起こします。
皮膚の傷口や口から侵入しますので、皮膚は清潔にし、扁桃は慢性炎症化を起こさないようにする必要があります。
扁桃に細菌やウイルスの増殖が起きないように清潔に保つ一つの方法は、ノニジュースによるうがいです。
口に含み喉奥を洗浄するような気持でうがいをします。
うがい後のノニジュースは吐き捨てても良いですが、もったいないので飲用します。
このようなノニジュースの使用方法は簡単ですが、意外と知られていません。
溶連菌のみならず、インフルエンザやコロナウイルス感染防止のために、強くお勧めします。
なお、口蓋扁桃の慢性炎症は、腎臓透析の原因となるIgA腎症を引き起こす場合がありますので、口蓋扁桃編腺の健康にも注意が必要です。
私の大学の若き共同研究者は口蓋扁桃摘出を行い、IgA腎症の悪性化を抑えました。
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